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救急要請する?しない?

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救急要請は、必要かどうか判断するのが難しいもの。ここでは、救急要請の判断について考えます。

実際に救急要請をする時には、判断に不安や勇気が伴うことがあります。そこで、救急要請の判断について考えてみましょう。

前回の「一次救命」のシミュレーションで、「救急車を呼ぶ必要がないケース」について取り上げましたが、どうでしたか?

「大丈夫です」っていう返答が返ってくると戸惑いますが、通報の必要がない場合の対応については少し理解できた気がします。

そうですね。「心肺蘇生法」の場合「119番に通報」というのが前提になるわけですが、そうではない場合、「この場合は通報した方がいい」「これは通報する必要がない」というのを、皆さんが判断することになります。

警備スタッフが近くにいない場合、スタジアムでも私たちが判断する必要があることもありますね…。

「こういう場合は救急車を呼んだ方がいいの?」という判断は、「#7119」という救急要請が必要かどうか相談に乗ってくれるサービスもありますが、ここでは、「自分が119番のボタンを押すかどうか」について考えます。いろいろな状況が考えられます。

心肺停止だけが緊急じゃないですもんね…。

救急要請する目安として、1つは、意識がない状態ですね。
反応がない場合は119番通報とAEDを依頼し、呼吸もない場合は胸骨圧迫をします。これは、心肺蘇生法講習で習っていると思います。
あとは、どういう状況の時に119番通報をしますか?

一次救命のシミュレーションの時にあった、「20分休んでも回復しない時」ですね!

そうです。この場合、目に見えて悪化している時は20分を待たずに通報します。
あとは、どんな時に通報しますか?

いろいろな状況が考えられますね…。大きな外傷があったり、骨折していたり…。

そうですね。いろいろな状況が考えられますが、共通して言えるのは、「自分の手に負えない時」です。
外傷にしてもそうですし、けいれん発作などにしてもそうですね。対応できる範囲には個人差があると思うので、「自分ではどうにもならない」と思ったら通報していいと思います。

なるほど。それなら自分で判断しやすいかも?

他にも救急通報が必要な場合はありますが、まずは、以上の3点を押さえておくといいと思います。
この3点を押さえておくと、通報する時に迷わないと思います。

Point

  • 反応なしの時は、119番に通報
  • 反応なし/呼吸なしの時は、119番に通報し、胸骨圧迫を開始
  • 悪化している/20分安静にしても回復しない時は119番通報
  • 「自分の手に負えない」と思ったら、119番通報